10 October 2007

Cory Band with カール・ジェンキンス



4barsrest.com のニュースを見ていたら、余りに感動した話題が出ていたので久しぶりに投稿...

なんと、あのアディエマス(Adiemus)で有名なカール・ジェンキンスが、Cory Bandとコラボしている動画がYouTubeに載っているじゃないですか。

動画はそのAdiemusの「Cantilena」という曲(Adiemusのベスト版The Best of Adiemus:The Journey/ベスト・オブ・アディエマスに収録されてます)を、Cantorian Choirという男性コーラスと共に演奏しているイメージビデオ。

「Cantilena」はオリジナルのままではなく、非常にブラスらしいアレンジになっているし、映像もきれいなので、おぉCoryがもちろんデービッド・チャイルズがアディエマス吹いてるよ、とかなりニンマリの感動モノ。

実はこの動画は、今後EMIからリリースされるCDからのビデオクリップということらしいです。

そのCDについてはこれから調べますが、BrassはもちろんAdiemus好きにとってはMUST BUYでなCDなのは確実:) リリースが楽しみです。

4barsrest.com の元記事はこちら「YouTube Cory」です。

06 May 2007

[EBBC2007] 結果速報!!


ヨーロピアンブラスバンド選手権2007がイギリスのバーミンガムに於いて5月4日(課題曲)、5日(自由曲)と開催され、5日の晩に結果が発表されました(既に現地では翌朝になっていますが...)。

上位5バンドは....

第1位 : Brass Band Willebroek(ベルギー) 合計点192(課96自96)
第2位 : Stavanger(ノルウェー) 合計189点(課95自94)
第3位 : Cory(ウェールズ) 合計188点(課97自91)
第4位 : Fodens Richardson(イングランド) 合計183点(課91自92)
第5位 : Oberoesterreich Brass Band(オーストリア) 合計181点(課94自87)

ということで、Brass Band Willebroek(ベルギー) の2連覇という結果になりました!
自由曲「宇宙の音楽(Music of the Spheres)」冒頭のテナーのソロで致命的なミスがあったりその後も軽いミスはありましたが、全体的にこの難局を無難にまとめたところが評価されたようです。

それにしても第5位のOberoesterreich Brass Band(オーストリア) の自由曲「Titan’s Progress」(John P. Alliston作曲)は凄まじい曲でした。そしてそれを演奏したOberoesterreich Brass Bandにも圧倒され、これは文句なしの自由曲トップだと思ったのですが...自由曲の結果は87点と意外と伸びず...残念です。

その他の順位は次の通り。

第6位 : Scottish Co-op(スコットランド) 合計178点(課92自86)
第7位 : Brass Band Lyngby Taarbaek(デンマーク) 合計178点(課89自89)
第8位 : Göteborg(スウェーデン) 合計177点(課87自90)
第9位 : Brass Band De Waldsang(オランダ) 合計177点(課82自95)
第10位 : Brass Band Aeolus(フランス) 合計175点(課90自85)
第11位 : Brass Band Treize Etoiles(スイス) 合計173点(課85自88)
第12位 : Kortrijk Brass Band(ベルギー) 合計168点(課84自84)

結果の詳細は以下に出ています。

Results: 2007 European Championships

24 April 2007

[EBBC2007] あと10日、そして、スパーク61回


4Barsrest.com の記事、 「Euro countdown - 10 days to go」にスパークファンとしてはかなり嬉しい情報がありました!

2007年の今年を含めてヨーロッパ選手権の過去30年の歴史のなかで、自由曲としてスパークの作品が最も演奏された(選ばれた)回数が多いのです! なんと、その回数は延べ61回。第2位のフィリップ・ウィビリーはたった(!?)37回というこの大差。

毎年10数団体が自由曲を演奏するので、単純計算すると自由曲の20パーセント程度はスパークの作品ということです。流石スパーク。

そのヨーロッパ選手権で演奏されたスパークの作品と演奏回数は次の通り。

1. ハーモニー・ミュージック (Harmony Music) – 12回

2. 宇宙の音楽 (Music of the Spheres) – 10回

3. エニグマ・バリエーションズ (Variations on an Enigma) – 9回

4. 長く白い雲のたなびく国 (Land of the Long White Cloud) – 9回

5. ドラゴンの年 (Year of the Dragon) – 8回

6. パルティータ (Partita) – 5回

7. ケンブリッジ・バリエーションズ (Cambridge Variations) – 4回

8. 月とメキシコの間に (Between the Moon and Mexico) - 2回

9. ロンドン序曲 (London Overture) – 1回

10. シー・ピクチャーズ (Sea Pictures) – 1回


...どれも名曲、大曲、難曲ばかりです。
ハーモニー・ミュージックが一番っていうのには驚き半分納得半分。そして、宇宙の音楽は2004年の曲なのにもう10回も演奏されてる(今年の4回も含むけど...)とはこれまた驚き。完全にここ数年ではダントツの人気で、定着してますね。

その他、日本ではマイナーながら個人的に大好きなパルティータ、実はしびれる曲だったエニグマ、そして、渋ーいシー・ピクチャーズ(勝手日本語訳だと「海の光景」かな)の3曲も入ってます。パルティータが5回も演奏されてるとは....生で聴きたかったです。

今年のヨーロッパ選手権では、既に書いたとおり「宇宙の音楽」が4団体によって演奏さるし、課題曲の審査員にもスパークが選出され、この30年のヨーロッパ選手権と同様、2007年も個人的にまだスパーク一色です。

あと10days!

16 April 2007

[EBBC2007] バーミンガムのシンフォニーホール



EBBC2007のメイン会場となるバーミンガムのシンフォニーホールの座席図とステージの写真。

これを観ただけでもかなり立派なホールの気配がします。5/4(金)の課題曲日と5/5(土)の自由曲とBセクション、そして同日晩のガラコンサートに座る予定なのは、いずれも1階席(Front Stalls)の左の方。

きっとスパークが陣取る審査員席も近そうだし、もちろんステージ(あちらではプラットフォームと言うんですな)にも近い。そしてまた今年もDVDに移っちゃったりする位置かも...と無駄な期待もあったりなかったりしてます。

15 April 2007

[EBBC2007] 審査員にスパーク


ホントです。今年のチャンピオンシップ部門の審査員の一人です。

といっても、彼の曲(しかも同じ曲)が4回も演奏されるチャンピオンシップ部門の自由曲ではなく、前日の課題曲の担当です。課題曲はマーチン・エレビーの「エルガー・バリエーションズ」の一曲だけなので、スパークが自身の曲の演奏を審査することはありません。当然ですね。

通常審査員席は1階席のセンター後方の方なので、もしかしたら当日は斜め背後にスパークの気配を感じながら何回も課題曲を聴くことになるかもしれません。

でも審査員席は、公平に審査するため、審査員が演奏バンドを知ることがないよう白い大きな箱で隠されているので、生スパークは見られないかもしれません...それはそれでいい緊張感がでそう、って僕が演奏するわけじゃないですが。

ちなみに他の審査員にはトーマス・ドスやヤン・デ・ハーンが名を連ねています。すごい。

[EBBC2007] 自由曲決まる


いよいよ1ヶ月を切ったヨーロッパ・ブラスバンド選手権2007(EBBC2007)ですが、その最上位部門であるチャンピオンシップ部門の団体が演奏される自由曲が発表されています。
(どのバンドがどの曲を演奏するかは、当日まで発表されません。そして審査員には当日になっても何も発表されません。審査員が知っているのは演奏するバンドのみで、演奏順すら知らされません。)

それらは...

Beyond the Horizon (Paul H. Kelly作曲)

Contest Music (Wilfred Heaton作曲)

Journey to the Centre of the Earth (Peter Graham作曲)

Music of the Spheres (Philip Sparke作曲) 4団体演奏!!

Of Men and Mountains (Edward Gregson作曲)

Tristan Encounters (Martin Ellerby作曲)

Titan’s Progress (John P. Alliston作曲)

Vienna Nights (Philip Wilby作曲) 2団体演奏!!

個人的に特筆すべきは我らがスパークの「宇宙の音楽(Music of the Spheres)」を4団体も演奏することです...ちょっと多すぎやしませんか、と思いつつも、やっぱりうれしいもんです。

2004年のこのヨーロピアンの際にイングランドの名門バンドであるYBSの為にスパークが作曲し、そしてその難易度から当時のYBSしか演奏できないと言われていた「宇宙の音楽」が1つのコンテストでこれだけの数のバンドが演奏予定とは、もはやトップレベルのバンドなら普通に演奏できるほど各国のレベルが上がってきたことの証明ですね。そして、トップレベルのバンドにも演奏したいと思われるような魅力的な曲ということの証明でもあります。(「演奏効果」という言葉は好きではないので、そこは別のものと考えたいですが...)

その他、これまた大好きなグレイアムの「地底旅行(Journey to the Centre of the Earth)」も3年連続でヨーロピアン登場です。こちらも名曲の証し。

そして、グレッグソンとか、しぶーいヒートンのContest Music、最近の名曲「ウィーンの夜(Vienna Nights)」、そしてそして、課題曲の作曲者であるマーチン・エレビーの「トリスタン・エンカウンターズ(Tristan Encounters)」など、話題満載で、早くも非常に楽しみです。

しかし、課題曲も自由曲もマーチン・エレビーを演奏するバンドって一体...

それにしてもスパークは「宇宙の音楽」はブラス版のフルスコアをオーダーしたばかりなので、届いたら隈なく読んでみないといけません。そんなのも楽しみ楽しみ:)

21 February 2007

[EBBC2007] チャンピオンシップ出場バンド


EBBC2007のチャンピオンシップ部門(最高位の部門)に出場する最後のバンドが決定し、これで出場する全12バンドが以下の通り決定しました。















国名バンド名メモ
オーストリアBrass Band Oberoesterreich
ベルギーBrass Band Willebroek前年度優勝
ベルギーKortrijke Brass Band V.Z.W.
デンマークLyngby-Taarbæk Brass Band
イングランドFodens Richardson Band
フランスBrass Band Aeolus
オランダBrass Band De Waldsang
ノルウェイStavanger Brass Band
スコットランドScottish Co-op Band
スウェーデンGothenburg Brass
スイスBrass Band Treize Etoiles
ウェールズBuy-as-you-View Band前回首位と同点3位


前回優勝は無条件で出場できますが、1カ国1バンドとなったことで、EBBC2007はイングランドからの出場はたった1バンド。2006年6月に行われたイングランドブラスバンド選手権に優勝した Fodens Richardson Band です。

イングランドから1バンドということでレベルが心配ですが、Buy-as-youもScottish Co-opも、そしてもちろん前回優勝のWillebroekも出るので、無用な心配でしょうか...

そして今回の12バンドの内、2年連続出場なのは、そのWillebroekとBuy-as-youの2バンドのみ。ヨーロッパ全体でもブラスバンドの実力が伯仲してきた証拠でしょうか。

14 February 2007

[EBBC2007] 課題曲は「エルガー・バリエーションズ」


EBBC2007のチャンピオンシップ部門の課題曲は、マーティン・エレビー(Martin Ellerby)に委嘱された新作"Elgar Variations"。日本語だと「エルガー・バリエーションズ」、「エルガー変奏曲」かな。

"エルガー"とはもちろん、イギリスが生んだ初めての(!?)大作曲家、サー・エドワード・エルガー のことで(サーが付くくらい偉い!)、なんと今年はエルガーの生誕150周年なんだそうです。エルガーの記念すべき年にイングランドでの開催のEBBC、そして課題曲はエルガー・バリエーションズ。これだけ聞いても興奮してきますね。

エルガーと言えば、一般的には行進曲「威風堂々」の1番や、彼の奥さんに捧げたバイオリンの甘い旋律の「愛の挨拶」が有名でしょうかね。威風堂々はもちろんあのプロムス最終日の定番が印象的:)

しかし、エルガーで「バリエーションズ」と聞けば、真っ先にオーケストラの「エニグマ変奏曲」が浮かびます。その中のニムロッド(Nimrod)やフィナーレ(Finale)は何度聴いたことか...それくらい名曲です。(我がスパークにも"エニグマ・バリエーションズ"という素晴らしい大曲があるけど...)。

その他「チェロ協奏曲」とか「序奏とアレグロ」や「交響曲1番」「同2番」も有名です。

エルガーはブラスバンド用に一曲だけ「セヴァーン組曲(Severn Suite)」を残しています。1930年の作品です。ブラックダイク演奏/ロイ・ニューサム指揮のCDを持っていますが、英国音楽の小品風なしっとり落ち着いた、いい曲です。

EBBC2007はエレビーの新作「エルガー・バリエーションズ」ということなので、当然エルガーのどれかの曲の旋律がテーマになっていることでしょうし、その1曲だけじゃなく色々な曲が見え隠れしてきそうで楽しみです。まずはテーマ当てで1ヶ月くらい楽しめそうです(ちと暗いかな...)。

EBBC2005のヨハン・デメイ作曲の"Extreme Makeover"(エクストリーム・メイクオーバー)はチャイコフスキーの(アンダンテ・カンタービレの)バリエーションで、こちらもいくつかのチャイコの旋律が登場してましたし。

これから5月まではエルガーの曲をたくさん聴いて予習しないといけませんね:)
(うーんでもブラスは少ない...ってか1曲...)

06 February 2007

[EBBC2007] エアチケット購入!


EBBC2007のチケットに続いて、EBCC2007期間中にUKに行ける航空券を購入完了!

次の関門は(ホントは順番違うけど...)仕事の休みを早めに宣言しなければいけません:)

05 February 2007

[EBBC2007] シンフォニー・ホール in バーミンガム





EBBC2007の会場はバーミンガムにあるシンフォニー・ホール。比較的新しいホールのようですが、イギリス国内はもとより、世界でもかなり有名なホールだそうで、音がかなりいいとの評判です。



かのサイモン・ラトルがベルリンフィルに移る前までずっとこのホールでバーミンガム市響を振っていたとのこと...知らなかった。

2001年には6000本のパイプからなる巨大なパイプオルガンが作られたようです。

そんなホールでブラスが響いたら...それだけでも楽しみです。

01 February 2007

[EBBC2007] チケット購入!


2007年も1ヶ月を過ぎての初投稿。サボってました。

しかし、サボっていなかったのはEBBC。もう今年のヨーロピアン・ブラスバンド選手権(EBBC207)のチケットを買ってしまいました。

今年はイギリスはイングランドのバーミンガムで開催されます。去年は北アイルランドのベルファストだったので、イギリス開催としては2年連続ですね。つまり2年連続でイギリスに行けるということです!

でも今年も開催はゴールデンウィーク真っ只中。

ヨーロッパ各国からのそうそうたる12のバンドがセットピース(課題曲)を5月4日、オウンチョイス(自由曲)を翌5月5日に演奏するのです。(4日の1週間前からソロのコンテストや、6日にはお別れコンサートなどもありますが。)

ブラスなのに、まさにゴールデン(意味不明)。

しかし、EBBC2007のチケットを買えたのはいいものの、まだエアチケットは買ってないし、泊まるところも未定。それどころか、そもそもその時期に会社を休めるのかもわかりません...

ゴールデンチケットが紙くずにならないように、これから心機一転がんばらねば(って何を...)。

18 December 2006

[Sparke] Processional (プロセッショナル)

YBSから指揮者David Kingと共に、テナーホルンのSheona Whiteとプリンシパル・コルネットのStuart Lingardが抜けると先日書きましたが、このSheonaとStuartの名前が一緒に出てきたらもう一つ出てこなければいけないものがあります。

それがスパーク作曲の「Processional (プロセッショナル:行進)」です。

この曲はSheonaとStuartの結婚の際にスパークが二人にプレゼントした曲なのです。結婚祝いにスパークからの曲を贈られるなんて、なんて素晴らしいんでしょう。

曲はそのタイトル通り、短いファンファーレと導入部の後、結婚式での入場に流されるような行進曲風でスパークらしい甘く軽やかなメロディーが流れ、盛り上がって終曲します。

でも実はこの曲、二人の結婚プレゼントとして書かれたものは事実なのですが、それだけでは終わらずに、一般的な結婚式や卒業式などにも使えるように作られているのです。

というのは、この曲は楽譜どおりに演奏すると2分そこそこで終わる短い曲なのですが、必要に応じて曲中の何箇所かのセクションを何度も繰り返すことができ、曲の長さを調節できるようになっているのです。 やるね、スパーク!!

そういえば、僕はむかしむかし、卒業式の入場曲として威風堂々第1番の中間部を何度も繰り返して演奏していたことを思い出しました。

もちろん威風堂々もいい曲ですが、学校の卒業式や入学式でもこの「Processional」、ぴったりじゃないでしょうか。

16 December 2006

揺れるYBS


David King、長年に渡たりYBSの指揮者としてブラスバンド界ではNo.1と誰もが認めるほどの功績を築いてきた彼が、今年をもってYBSから離れることになりました。

"YBS後"はひとまずクリスマスシーズンを母国の
オーストラリアに戻って家族と過ごすそうです。

そしてDavidが離れることをきっかけに、YBSのトッププレイヤーであるテナーホルンの
Sheona Whiteとプリンシパル・コルネットのStuart Lingardも同バンドから抜けるという、大きな衝撃が2006年の年の瀬に一気に続いています。

EBCC2004での「宇宙の音楽」のDVDを観ながらもうこんな身の毛のよだつパフォーマンスは聴けないのかなぁと少々感傷的になりつつ、ここ1、2年は芳しくないYBS、そして主要メンバーが離脱するYBSの今後を憂うのでした。

15 October 2006

[Sparke] ダンスとアレルヤ(Dances and Alleluias)

最近激しく聴いているのはスパークの今年の新作「ダンスとアレルヤ(Dances and Alleluias)」です。この曲は2006年7月1日にマンチェスターで初めて開催されたイングリッシュ・ナショナル・ブラスバンド選手権の課題曲として委嘱されたもので、第1回の同選手権の課題曲という栄えある曲なのです。

スパークの"最高傑作"、"集大成"、とまで言われている「宇宙の音楽(Music of the Spheres)」の後の大曲なので、この「ダンスとアレルヤ」はいかがなものか?と思っていたのですがそれは間違いも間違い、大間違いでした。

正直、終曲間近の中低音の豊かなコラール(?)が静かになった途端に歌い始めるソロ・コルネットの独奏(最後のアレルヤ)からフィナーレに至る部分は思わず目を瞑りたくなり泣けてきます。そのソロ・コルネット、吹いていてさぞかし気分が良いことでしょう。作曲者は特定の宗教とは無関係と言っているものの、どこか神聖で穏やかな気分に覆われつつ(スパークらしからず!?)シンプルでありながら荘厳に曲が終わっていくのです。

また選手権の課題曲ということもあってか、各パート毎にスパークらしいメロディアスかつテクニックを要求されるソロや掛け合いがあったり(中盤のユーフォのソロもまたいい!!)、更に"ダンス"のテンポの速い部分では、これぞスパーク!!と言えるような胸が躍りだすような興奮を覚えるリズムやメロディ満載でゾクゾクします。(宇宙の音楽や水星かな?と思えるようなパートもあったりして。)

「宇宙の音楽」のような派手さは無いものの、スパークらしさを残しながら新境地を開いた感動の大曲、名曲と言えるでしょう。

ところで、この「ダンスとアレルヤ(Dances and Alleluias)」、まだ音源(CDなど)が出ていません。幸運にも、現在グラスゴーで活躍中のToshiさんが所属していたバンドが演奏した際の (ワールドプレミア!?)録音をとあるルートで頂くことができたので聴くことができました。そのバンドも選手権に出たバンドなので演奏はさすがのレベルです(当然ながら録音は選手権中のものではありません)。どうもありがとうございます、Toshiさん。

そして早く選手権の正式なライブ録音のCDがリリースされて、多くの人に「ダンスとアレルヤ(Dances and Alleluias)」を聴いてもらいたいです。

「ダンスとアレルヤ(Dances and Alleluias)」、本当にいい曲です。

11 October 2006

justbarass.co.ukから未だ連絡なし

10月1日にhttp://www.justbrass.co.uk/でオーダーした「宇宙の音楽」と「ハリソンの夢」(共にブラスバンド版)の楽譜、もう10日程経つけど、それ以来音沙汰なし。大丈夫かなぁ。ちゃんと届くのか...

そういえば、いつもお世話になっているBand Powerで、楽譜セットのみの取り寄せサービスを開始したそうです。基本的に取引のある出版社に限るそうです。

スパークのAngro Musicも取引先に入っているようなので、買いたい気はあるんだけど、楽譜セット(つまり全パート譜付き)は要らないんだよなぁ。僕にはフルスコアかスタディースコアだけで十分なのです。なので僕にとっては今一歩のサービス。惜しい!

それはそうと、justbrassさん早く連絡頂戴ね。

02 October 2006

[Sparke] 宇宙の音楽のスコア届く。しかし...


以前http://www.sheetmusicplus.com/にて注文しておいた「 The Bells of Peover(ピーバーの鐘)」のスコアと共に、念願のスパークの「Music of the Spheres(宇宙の音楽)」のスコアが届きました!待ってました!

宇宙の音楽のスコアはstudy用スコアではなく普通のフルスコアなので、写真の通り楽譜のサイズが大きいのです。写真の左下にスコアと重ねて映っているのが大阪市音楽団演奏の宇宙の音楽のCDと比べるとその大きさが分かると思います。

さすが宇宙の音楽ともなるとブラスバンドでもここまで楽譜が大きいのかぁ。きっと細かい音符だらけだから各パートが見やすいように五線も拡大してあるんだろうなぁ、などとと思いつつ、よくよく表紙を見てみると、「For Concert Band」って書いてあるじゃないですか!

げっ、これ吹奏楽版じゃん!!

そういやsheetmusicplusでオーダーしたときには、Brass Band版ともConcert Band版とも書いていなかったかったなぁ。なのでてっきりBrass Band版だと思い込んでて確認しなかったのがいけなった...

うーん、半分うれしいけど半分がっかり。YBSの演奏を聴きならがスコアを追いたかったので...しかし宇宙の音楽は宇宙の音楽。気を取り直して大阪市音楽団の吹奏楽版で音符を追いかけてみることにしました。

...うん、楽しい、吹奏楽版でも:) 当然ですね:)

でも吹奏楽なのでパートが多くて、とてもとても1回なめただけでは全部見切れないです。それにどうも吹奏楽版だと、体に染み付いているサックスのパートら辺を中心に追いかけてしまいます。アルトサックスの1stはソプラノと持ち替えなんだぁ。結構ソプラノで美味しいソロが多いなぁ、やってみたーい...などと邪念を抱いてしまいます。

そして実際の音楽を聴いても分かるけど、楽譜を改めて見ても木管でもかなり難しいパッセージが多いです。当然だけど僕がサックスで演奏することになっても演奏できる自信まったくなし。これをピストン(バルブ)だけの金管楽器でビッチリ演奏してしまう人たちって一体...末恐ろしいです。

間違って届いた吹奏楽版フルスコアですが、不幸中の幸い(なんか表現がおかしいかな)、まだまだまだまだ楽しめます。楽器の使い方や旋律ごとの音色の違い、楽器の重ね方なんて、吹奏楽版のスコアを見ながらブラス版を聴きいてみると非常に面白いです。

しかししかし、間違ってオーダーしたしまったのは事実。これでブラス版スコアを断念するのは情けない、ということで、早速イギリスのhttp://www.justbrass.co.uk/というサイトで今度は間違いなくブラスバンド版をオーダーしてしまいました。

ついでにグレイアムの「ハリソンの夢」も(もちろんブラス版):)。

価格はこんな感じです:


Shopping Cart (Prices in British Pounds)
DESCRIPTION QUANTITY PRICE COST
----------------------------------------------------------------------
Harrison's Dream 1 £5.95 £5.95
Brass Band Study Score 1
(£5.95)

Music of the Spheres 1 £13.45 £13.45
Additional Score (£13.45) 1
======================================================================
Subtotal: £19.40
Shipping (International Airmail): £10.81
Total: £30.21



果たしていつ届くのか。まったくわかりませんが、首をながーくして待ってます。

29 September 2006

[EBBC2006] 裏ハイライト


映っちゃいました、EBBC2006のハイライトDVDに!!

かな~り一瞬、ほんの2,3秒で、しかもこれまた画面のかな~り隅っこですが、EBBCにデビューしたことには違いない;)

だいぶマヌケでむくれたツラしてるけど、リッパリッパ。たいしたもんですよ!

しかもしかも、登場シーンが僕的に最高に素晴らしい!

なんとBrass Band Fribourg演奏の「Music of the Spheres(宇宙の音楽)」の途中("ハルモニア"の前辺り)なんです! Music of the Spheres、そう、スパークですよ、Sparke!!

イギリスで開催されたヨーロピアンブラスバンド選手権のチャンピオン部門の当日、大好きなスパークの大好きな曲そして傑作の「Music of the Spheres」の演奏の一部で、一瞬とは言え映ることができたなんて、なんという幸せ。感激感動です!

ベルファストまで行ってよかったぁ:)
ありがとう、EasyJet!!(なんじゃそりゃ)

...と、あくまで個人的なEBBC2006のハイライトでした。一生の思い出、記念です。

27 September 2006

[EBBC2006] ハイライトDVDの2枚目。そしていよいよ...

ヨーロピアンブラスバンド選手権2006のハイライトDVD2枚目は、最終日の表彰式直前に行われるガラコンサート中心なのでエンターテイメント色が濃いか!と思いきや、コンテストのBセクションに登場したBrass Band Oberösterreichの演奏が4曲も入っているので、実は今年のハイライトDVDはこのバンドがメインなのかも!という印象が残りました。

なんせこのBrass Band Oberösterreich、Bセクションのバンドなのに個々のプレーヤーの演奏技術の高さもさることながら、バンド全体のノリが非常によくて、観てて聴てて非常に痛快。コルネット(トランペット)のHans Ganschさんのソロも文句なしだし、このバンドが演奏したFunky Brassという曲、最高です。

チャンピオン部門の緊張感もいいけど、こんな演奏もブラスバンドの魅力の一面をよーく表していて、必見のDVDだと思います。

その他、この2枚目のDVDにはガラコンサートのメインバンド、ブラックダイクによる演奏がいくつか入っています。ガラコンサートは前年のチャンピオンバンドが担当します。そのブラックダイクのソロコルネット、リチャード・マーシャルがソロを担当した曲がが2曲入ってますが(Virtuosityという曲ではトランペットを演奏しています)、さすが上手すぎ。テクニックといい音色といい抜群です。外見で判断しちゃいけませんが、やっぱり上手そうな顔してるよ、リチャード。

実は当日のガラコンサート、2枚目DVDにも1曲入っているアイルランド独特のフルートバンドや、パーカッションのみパフォーマンスなどもあって時間が長く、ちょっとダレ気味でした。でもDVDではその辺はバサッとカットしてあってガラコンサートとBセクション凝縮の構成です。

そしてそして、ハイライトDVD2枚を通して、結構客席が映るシーンが出てきます。ちょっぴり、いや、結構悔しいかな、日本から来ていた人達、そして近くに座っていて見覚えがあった日本の人達がちょくちょく映ってます。もうちょっとカメラ右寄って!とDVDを観ながら何度思ったことか:)

しかし、よーく観ていると奇跡的にこの僕(と連れ)も一瞬ですがチラッと映ってました...やった!

果たしてそのシーンはどこか。それはまた明日。

[EBBC2006] ハイライトDVD届く。その1枚目。そしてそして...

早くも届きました、ヨーロピアンブラスバンド選手権2006のDVD。そしてもう全部観ちゃいました。しかしDVDは2枚組なので気がつけばこんな時間。あぁ今晩することあったのに...うれしい誤算。でもDVDは丸々2日間の選手権のイイトコ取りなので、時間を忘れて一気に楽しめる!

DVDの1枚目はコンテストがメイン。優勝バンドBrass Band Willebroek(ベルギー)よるチャンピオン部門課題曲「Seascape with High Cliffs」から始まり、Buy As You View Band(ウェールズ)の自由曲(総合3位。自由曲ではトップ!)の「The Promised Land」(世界初演)、Brass Band Fribourg(スイス)の自由曲で我らがスパークの「Music of the Spheres(宇宙の音楽)」などが続き、最後はWillebroekの自由曲であり同じく我らがグレイアムの「Journey to the Centre of the Earth(地底旅行)」と表彰式、という豪華な構成。

課題曲は当日に耳にタコが出来るくらい連続で聴いたので、耳というか体がよーく覚えてました。今聴くと課題曲としてはどうかな?という気もしますけど、どうしても体に染み付いてる:) 個人的に一番印象的だったYBSの課題曲が聴きたかったですが、入賞もせずとうことだったので仕方ないです。

そして今改めて聴くとWillebroekの地底旅行は流石です。2005年のブラックダイクは非常に迫力かつ緻密でとても素晴らしい強烈な演奏でしたが、Willbroekは丁寧でとても表現力豊かに演奏しています。小説のイメージが蘇ってきますね。もう少しパーカッションが目立ってもよかったかなぁという気もしますが。

っていうか、「Journey to the Centre of the Earth(地底旅行)」、やっぱりいい曲だよ、グレイアムさん。

意外だったのは、Eikanger-Bjørsvik Bandの自由曲「Riffs & Interludes」。当日の印象はほとんど残っていなかったけど、DVDで聴くと、とても斬新で鮮烈な曲で好印象。あと少し丁寧な演奏だったら上位だった気がします。

このようにDVD1枚目はコンテント当日さながらに大興奮の1枚でした。

DVDの2枚目の感想はまた明日。そしてそして、ちょっぴりうれしいオマケ情報もありです;)

25 September 2006

[EBBC2006] ハイライトDVD


CDに続いてようやく今年の5月に北アイルランドで開催されたヨーロピアンブラスバンド選手権(EBBC2006)のハイライトDVDが発売されました!、ということで、早速「吹奏楽専門ショップ Band Power」で注文しました。

このDVDを見ればきっと当時の興奮・感動と、ベルファストの街並みやフィッシュ&チップスなどなどが思い出されることでしょう。楽しみ楽しみ。

そしてBand Powerのサイトでのレビューを見ると、DVDには日本人の姿がちらほら映っているとか。もしかしたら...という淡い期待と共に届くのを待つとします;)

16 September 2006

Order shipped!!

ということで、sheetmusicplus.comで9月3日にオーダーした、「The Bells of Peover(ピーバーの鐘)」とスパークの「宇宙の音楽(Brass Band版」のスコアが、アメリカから郵送されたとの連絡が15日に入りました。日本に着くまでさらに1から3週間ほどかかるとこのこと。待ち遠しい限りです。

しかし、郵送物の情報が、こーんな感じで送られてきて、

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This shipment contains the following item(s):
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Qty: 1 at $49.95 each (HL.44002975)

Doe P /Bells Of Peover (Score)
Qty: 1 at $7.95 each (AP.12-0571565425)

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Items Subtotal: 57.90
0% tax: 0.00
shipping & handling: 10.95
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Total: 68.85

宇宙の音楽の記載がないんだけど(HL.44002975っていうIDは正しいようですが)、ちゃんと送られてくるでしょうか。少々心配です。

04 September 2006

宇宙の音楽、ピーバーの鐘のスコアを注文

早速「The Bells of Peover(ピーバーの鐘)」のフルスコアをsheetmusicplus.comにて注文しました。

そしてその勢いで(!?)、念願のスパークの「Music of the Spheres(宇宙の音楽)」のフルスコアも一緒に注文しちゃいました! オーダーしたもん勝ちです(意味不明...この辺がオンラインショッピングの怖いところです)。ピーバーよりもこっちの方が何倍も値が張るんですけどね...

お値段はPeoverが$7.95、Spheresは$49.95、そしてshipmentに$10.95の合計$68.85となりました。うん、安い(よね)。

届くのは2週間から5週間とのこと。ホントに届くの?と心配になりますが、昔一度ここからホルストの第一組曲のスコアを購入して無事に届いたので、まず大丈夫でしょう。

ところで値段がドル表示なのでお気づきかもしれませんが、このsheetmusicplus.comってアメリカの楽譜専門オンラインショップなんですよね。イギリスの出版社から出ているイギリスの作曲家の楽譜、しかもベリーブリティッシュな楽譜をアメリカ経由で買うのはなんだかなぁって気もしますが...

とはいえ、きっと忘れた頃にやってくる大好きな曲のスコア達、待ち遠しいです。(ん、矛盾あり?)

03 September 2006

The Bells of Peover

最近またまた激しく聴いていて、とても癒される曲がこの「The Bells of Peover(勝手訳:ピーバーの鐘)」です。

もともとはスパークのハイランド讃歌全曲が目当てでYBS演奏のハイランド讃歌のCDを買ったのですが、このCDの2トラック目がこれでした。

コルネットのソロの曲で、初めて聴いた時から、とても美しいメロディで非常に心が和み、好きになりました。疲れているとき、どこどなくイライラしてしまっている時、出社して仕事を始める時などによく聴いています。

メロディはイギリスのどこかの民謡かなと思うくらいソフトで穏やかで本当に心が和みます。ところが実は作曲者Philip Doe(フィリップ・ドウ)のオリジナルなんですね。

遠くで鐘が鳴っているイギリスの田園風景を描写した曲だそうです。そしてタイトルはイギリスのビーバーというチェシャーのナッツフォードという所に実際に存在するパブの名前から付けられたそうです。パブの「ピーバーの鐘」についてはこちらのページから"The Bells Of Peover"で探してみてください。英語ですが実際のパブの写真と共に紹介されています。

オリジナルとは言え、こういうイギリス民謡的な曲は大好き。スパークやグレイアムの激しい大曲もいいですが、こういう心和む小品が存在しレコーディングされて愛されているのも、ブラスバンドの良い面だと思います。

ブラスバンドでのイギリス民謡についてはまた後ほど書こうと思ってます。

そしてこの曲のフルスコアがネットでお手ごろ価格で買えるようなので、そのうち買いたいと思ってます(え、誰が吹くの?)。

02 September 2006

[EBBC2006] ハイライトCD

今年の5月にイギリスの北アイルランドはベルファストで開催されたヨーロピアンブラスバンド選手権(EBBC2006)のハイライトCDがようやく発売されたということで、早速いつもお世話になっている「吹奏楽専門ショップ Band Power」で注文しました。

CDは2枚組み。収録曲は今年のチャンピオンバンド、ベルギーのBrass Band Willebroekが演奏した課題曲「Seascape with High Cliffs(勝手訳:高い崖のある海景)」やグレイアムの「Journey to the Centre of the Earth(地底旅行)」、そして非常に印象深かったBuy As You View Band演奏の自由曲、ケネス・ダウニー作の委嘱曲「The Promised Land(勝手訳:約束の地)」などなど盛りだくさん。

しかしひとつ残念なのは、やっぱりかと思いつつも、ブラックダイクの自由曲、デ・メイの「Extreme Makeover」が収録されていないこと。

選手権での評価はともかく、僕はこの曲をこの選手権で初めて聴いたため、個人的に度肝を抜かれた曲(チャイコフスキーの名曲の数々をデ・メイ風に大胆にmakeover、作り変えています!!)であり、そして演奏後に背中がゾクゾクしてまったダイクの演奏だったので、かなり強烈な印象が残っているのです。

それにしても特に今年は実際にこの選手権を聴きに行けたので、CDが届くのが非常に楽しみです。明日の午後届く予定!

02 July 2006

English National Brass Band Championships結果!

7月1日、ワールドカップのイングランドvsポルトガル戦があったその日、
最後にPKを決めたC.ロナルドが属するマンUの本拠地マンチェスターで、
第1回「English National Brass Band Championships 2006(イングランド・ブラスバンド選手権2006」が行われました。

課題曲はご存知の通り、スパークの新曲「ダンスとアレルヤ」。

そして結果は次の通りで、Fordenが初代チャンピオンとなると同時に、来年のEBBC2007(ヨーロッパ選手権2007 in バーミンガム)へのイングランドからの唯一の代表となる出場権を獲得!

1. Foden's Richardson, Garry Cutt
2. Brighouse & Rastrick, Ian McElligott
3. Leyland, Russell Gray
4. The Fairey Band, Simon Stonehouse
5. Sellers Interational, Phillip McCann
6. Reg Vardy, Ray Farr
7. Hepworth (Lanson Homes), Mark Bentham
8. PolySteel, Philip Harper
9. YBS Band, David King
10. Redbridge, Melvin White
11. Mount Charles, Nigel Weeks
12. Bournemouth Concert, Nigel Taken
13. Ransome, Peter Parkes
14. Wooley Pritchard Sovereign Brass, Stephen Roberts

(参照 : http://www.4barsrest.com/news/detail.asp?id=3543)

スパークの新曲はなかなか好評だったようですが、個人的に期待していたYBS、そしてびーなびさん属するHepworthは惜しくも中位と残念な結果に。

20 June 2006

[Sparke] A London Overture再発見


スパークの「A London Overture(ロンドン序曲)」。
1984年に作曲されたブラスバンドの13,4分の曲です。

10数年前に初めてこの「Making Tracks」(ジェイムス・ワトソン指揮デスフォード・コリアリー・バンド演奏:QPRL045D)というCDで聴いて以来、「The Essence of the Time」(デイビッド・キング指揮のブラック・ダイク演奏:QPRL047D)というCDでも収録されているので、度々聴いているのですが、昔のスパークの曲風からするとかなり渋くて(渋さは大好きなんですが)暗いイメージがあり、どちらのCDもどちらかというと*かったるくて単調な*演奏のような気がして「A London Overture」自体にいい印象を持っていませんでした。中間部の甘美なメロディは好きでしたが。(あとは、あの「ドラゴン」の第1楽章になるはずの曲だったんだぁという話くらい)

ところがです。今年ベルファストで買った「25 Years of the European Brass Bands Championships」という3枚組みのCDに収録されている同曲を聴いて愕然。とても同じ曲とは思えない程、それに収録されているハワード・スネル指揮ブリタニア・ビルディング・ソサエティの演奏が素晴らしいのです。

前の2つのCDは収録であり、ブリタニアの方は文字通りEBBC(1991年)という選手権でのライブ演奏なので、プレーヤー達の気合の入りようが多少なりとも違うんだろうけれど、ブリタニアの演奏は集中度、各パートのソロの出来、ただ単にテンポが速めというだけでない曲の「勢い」、そして曲全体通してのストーリー性がこれまでのものとは比べ物になりません。

「こんなにいい曲だったんだ」というのが率直な感想です。中間部なんか泣けてきます。そして、ブラスバンドという形態に非常によくあった曲だとシロウトながら感じます。

スパークの比較的初期のころの曲で、曲風もかなり地味でブラスバンド版しかないため(ブラスバンドだけでいいよ)、日本ではマイナーかもしれませんが、いい曲です、A London Overture。

# 1992年のドラゴンといい、やっぱり1991年頃のブリタニアって乗りに乗ってたんだなぁ...

18 June 2006

[Sparke] The Seasons (四季)

地元の新星堂で唯一購入したのがデ・ハスケのこのCD。CDのタイトルにもなっているフィリップ・スパーク作曲の「The Seasons (四季)」が収録されています。

「The Seasons」は2005年に作曲された吹奏楽オリジナル曲で、その名の通り4つの季節を描写した4つの楽章からなる組曲です。それぞれの楽章には次のようなサブタイトルが付けられています(日本語はいつものように私の勝手訳):


1. Spring Sunshine (春の日差し)
2. Summer Siesta (夏のシエスタ)
3. Autumn Alone (孤独な秋)
4. Winter Winds (冬の嵐)

「春」は(日本なら梅雨に入る前の5月のような)爽快な日光の下、小鳥達がさえずりながら喜びを表現しているよう。

「夏」はギラギラした太陽が差し込んでいる公園(といってもハムステッドヒースのような緑豊かな公園)の木陰でシエスタをしているような穏やかな曲。

「秋」は前2曲とガラリと変わって、実りの秋と言うよりもの冬目前の少し落ち着いた秋です。曲の前後のクラリネットのソロが哀愁を感じさせます(この辺のソロはブラスバンド作曲家らしさが光ります)。

「冬」はタイトル通り吹雪いているようなやや激しい冬の日ですが、途中冷たい太陽が顔を出します。曲の最後には「春」テーマが出現し、巡る季節を表現しています。

4楽章から成る14,5分の曲ですが、大曲・難曲という程でもなく、全楽章通して穏やかに聴ける佳作です。スパークのSymphony No.1 "Earth,Water,Sun,Wind" (交響曲第1番「大地、水、太陽、風」)の小ぶり版と言ったところで、「宇宙の音楽」等々の大曲と比べると非常に軽めです;)

演奏は王立ノルウェー海軍バンド。指揮はTrond Korsgard(読めません...しかも本当はaのアルファベットは上に○が付きます)。

14 June 2006

柏の新星堂

先週末に実家に戻った際に、空いた時間でまず近所のCDショップ(新星堂)に行ってきました。地元に吹奏楽界では超が3つも付くほど有名な高校があるせいか、吹奏楽CDの品揃えが素晴らしいのです。そしてその余波なのか、ブラスバンドのCDも結構ローカル(!)な地域にしてはかなり豊富で、毎回隅から隅までくまなく物色しています。

ブラスバンドでは有名どころのレーベルであるイギリスの「Doyen」や「Polyphonic」、主に吹奏楽ではオランダの「デハスケ」などの専用のコーナーがあったりするので、お店の吹奏楽やブラスバンドへの力の入れようが分かってうれしくなると共に、1枚1枚それらの輸入版CDを棚から出してこれは!と思う曲が入っていないか調べてしまうので、時間が経つのがあっという間でうれしい悲鳴をあげてます。

前回訪れた時には、日本ではブラスバンドより更にマイナーと思われるファンファーレオーケストラ版のピーター・グレイアム曲集CD(後で紹介します)など見つけてしまったので、結構掘り出し物(?)もある気がします。

残念ながら今住んでる大阪や神戸のCD屋さんには吹奏楽はもとよりブラスバンドのCDってほとんど置いてないんですね。もちろん今の時代、国内・海外やオンラインショップで買えるのでよく利用してるけど、やっぱりCD屋さんに足を運んでCDを選んでいる時間も結構好きだったりします。大阪(梅田)や神戸(三宮)でそれができないのが残念。

大阪でも心斎橋に行けば三木楽器や大きなヤマハがあるので、きっとそういうCDも沢山置いてあるんでしょうけどね。

そういえば三木楽器といえば、10数年前の高校時代に通販でCDを買っていたり、*京都*への修学旅行の時にこっそり立ち寄ってスパークのCDやらLP(!)(しかもドラゴン入り)を買った思い出があります。なつかしい。今は関西に居るのでそんなに遠くないんだから、また行ってみよ。

で、今回、地元の新星堂で買ったのは結局デハスケのCD1枚。聴いたことのないスパークの曲が入っていて、よく利用するオンラインショップや関西では入手できないなろうなぁとの直感で即買でした。それは次回紹介します。

12 June 2006

EBBC2004のハイライトDVD


本日とあるPAL/NTSC自動変換&リージョンフリーのDVDプレーヤーが届いたので、念願のEBBCハイライトDVDをそのDVDプレーヤー(にオーディオコンポを繋げて)で鑑賞しました。

(本当はワールドカップの日本初戦前の気の高ぶりを抑えるため、っていうのが第一だったんですが....)

今日鑑賞したのは、EBBC2004の2枚目。そう、YBSによるスパークの「宇宙の音楽」(世界初演プラス優勝!)が入っているディスクです。

CDでは何度も何度も聴いていたけど、その演奏中の映像が付くと(しかも部屋の電気を消したりして)、もう臨場感・迫力抜群。コンテストというか演奏会の映像の編集としては???な部分もあるけど、あの大曲・難局を本当に人間が演奏しているんだ...とただただ感激。ピーター・ロバーツおじさんの真っ赤なお顔や運指、曲の始めのテナーソロのおねえさん、EBBC2006で声を掛けることができたパーカション(主にティンパに)のおねえさん、などなど、あぁ本当にYBSだぁと「宇宙の音楽」の感動が増幅しました。曲の後半のハルモニア、The Unknownなど、えらいよスパーク、お前らおかしいよYBSそしてデビッド・キングって感じ、だけでは済まされない興奮です。

このDVDは是非是非お薦めです。

しかも、プロフェッサー・キングのインタビューや、ピーター・ロバーツおじさん(Eb コルネット)ソロの「Flowerdale(フラワーデール)from ハイランド賛歌」(スパーク作曲)なんかも入っていて、もう最高です。お薦め!

03 June 2006

[Graham] Journey to the centre of the earth (2)

何とか無事に原作小説「地底旅行」を読み終えたこともあり、このグレイアム作曲の「Journey to the centre of the earth」を最近また激しく(!?)聴いています(EBBC2005のブラックダイクの演奏で)。

曲は物語から選ばれた9つの場面が描写され次の順で進んでいきます。(英語はスコア上の場面のタイトル。日本語は私の勝手訳)


  1. June 29 1863 - The Summit of Snaefells (1863年6月29日 - スネッフェル山の山頂)

  2. Descent (降下)

  3. July 1 - The Wonders of the Terrestrial Depths (7月1日 - 驚異の地底)

  4. July 19 - The Day of rest (7月19日 - 休息の日)

  5. August 7 - Lost in the labyrinth (8月7日 - 迷宮での遭難)

  6. August 8 - The Wispering Gallery (8月8日 - ささやきの回廊)

  7. Rescue from the abyss (深淵からの救出)

  8. August 27 - Battle of the Antediluvian Creatures and Ascent (8月27日 - 古代生物達の戦いと上昇)

  9. September 9 - Homecoming (9月9日 - 帰郷)



実は「6. August 8 - The Wispering Gallery (8月8日 - ささやきの回廊)」の場面は4小節の長さしかないのですが、ビブラフォンとフリューゲル・テナー・バリトンのppをバックに、残りの演奏者が物語通りに「De profundis clamavi ad te, Domine」と本当にささやくように指示されています。声もれっきとした楽器ですね:)

ちなみに「De profundis clamavi ad te, Domine」とはこちらによると「深い淵からあなたに呼びかける、主よ、と。」という意味です。

原作を読んでから聴くと、「3. July 1 - The Wonders of the Terrestrial Depths (7月1日 - 驚異の地底)」での明るいけれどどこか"電気的な"不気味さや、「5. August 7 - Lost in the labyrinth (8月7日 - 迷宮での遭難)」での英雄(の甥)アクセル君の精神力や不安、絶望などの心理(ここのメロディーと音、大好き!)が非常によく表現されていますことが分かります。「8. August 27 - Battle of the Antediluvian Creatures and Ascent (8月27日 - 古代生物達の戦いと上昇)」なんかそのまんま;)

このグレイアムの「Journey to the centre of the earth 」、原作を読み終えた今益々好きになっています。そしてなにより原作小説が面白い。本嫌いな僕には珍しく、入り込んで一気に読めました:) (子供向け小説という話もあるせいかもしれませんが....でも正直、子供向けとは思えない情報量・知識量です)

「Journey to the centre of the earth 」にはもうグレイアム本人の手による吹奏楽版があり、大阪市音楽団の演奏によるCDもリリースされているので、近いうちに購入して聞き比べてみようと思ってます(今日近所のHMVやTowerに行ったけど売ってなかった....残念)。こちらも楽しみ。

24 May 2006

Listen to the Band (from BBC Radio2)


BBC(英国放送教会。イギリスのNHK。)には「Listen to the Band」というBrass Band専門のラジオ番組があり、イギリスでは、金曜日の午後9時半から10時まで放送しています。幸いなことにインターネットでも聴くことができます。(昔は私もNHK FMで「ブラスの時間」を聴いていた覚えが...)

パーソナリティは、EBBCでもおなじみのFrank Rentonおじさん。このおじさんの経歴はListen to the BandのWebサイトの左にある「Biography」を見てください。

5月12日の放送では今年のEBBC2006からのBrass Band Willebroek演奏の「JOURNEY TO THE CENTRE OF THE EARTH」曲などが放送されていたり、その他ブラスの新譜の紹介など、常にホットな情報を提供しているようです。

インターネットのストリーミングなので、残念ながら音質には期待できませんが、ブラスファンとしてはとても貴重な情報源・番組です。

22 May 2006

イングランドブラスバンド選手権2006


EBBC2006が終わったばかりですが、2006年のイングランドブラスバンド選手権が7月1日にイギリスはマンチェススターで開催されます。オフィシャルページはこちらです。この選手権の優勝バンドが、来年のEBBC(ヨーロッパ選手権)に出場できることになっています。

課題曲はこの選手権のために委嘱されたスパークの新作「ダンスとアレルヤ(Dances & Alleluias)」です。個人的に期待大。

出場団体は次の通り。

- Bournemouth Concert Brass
- Brighouse & Rastrick
- Foden’s Richardson
- Hepworth (Lanson Homes)
- Leyland
- Mount Charles
- Polysteel
- Ransome
- Redbridge Brass
- Reg Vardy
- Sellers International
- The Fairey Band
- Woolley Pritchard Sovereign Brass
- Y.B.S.

そう、ブラックダイクの名前がありません。なので、ブラックダイクは来年のEBBCにはイングランド代表として出場できないないのです。

スパークの新曲は非常に楽しみだけど、このイングランド選手権は(もちろん)聴きに行くことができないし、ブラックダイクが出ない、すなわち来年のEBBCにも出ないのは残念です。