地元の新星堂で唯一購入したのがデ・ハスケのこのCD。CDのタイトルにもなっているフィリップ・スパーク作曲の「The Seasons (四季)」が収録されています。
「The Seasons」は2005年に作曲された吹奏楽オリジナル曲で、その名の通り4つの季節を描写した4つの楽章からなる組曲です。それぞれの楽章には次のようなサブタイトルが付けられています(日本語はいつものように私の勝手訳):
1. Spring Sunshine (春の日差し)
2. Summer Siesta (夏のシエスタ)
3. Autumn Alone (孤独な秋)
4. Winter Winds (冬の嵐)
「春」は(日本なら梅雨に入る前の5月のような)爽快な日光の下、小鳥達がさえずりながら喜びを表現しているよう。
「夏」はギラギラした太陽が差し込んでいる公園(といってもハムステッドヒースのような緑豊かな公園)の木陰でシエスタをしているような穏やかな曲。
「秋」は前2曲とガラリと変わって、実りの秋と言うよりもの冬目前の少し落ち着いた秋です。曲の前後のクラリネットのソロが哀愁を感じさせます(この辺のソロはブラスバンド作曲家らしさが光ります)。
「冬」はタイトル通り吹雪いているようなやや激しい冬の日ですが、途中冷たい太陽が顔を出します。曲の最後には「春」テーマが出現し、巡る季節を表現しています。
4楽章から成る14,5分の曲ですが、大曲・難曲という程でもなく、全楽章通して穏やかに聴ける佳作です。スパークのSymphony No.1 "Earth,Water,Sun,Wind" (交響曲第1番「大地、水、太陽、風」)の小ぶり版と言ったところで、「宇宙の音楽」等々の大曲と比べると非常に軽めです;)
演奏は王立ノルウェー海軍バンド。指揮はTrond Korsgard(読めません...しかも本当はaのアルファベットは上に○が付きます)。