03 June 2006

[Graham] Journey to the centre of the earth (2)

何とか無事に原作小説「地底旅行」を読み終えたこともあり、このグレイアム作曲の「Journey to the centre of the earth」を最近また激しく(!?)聴いています(EBBC2005のブラックダイクの演奏で)。

曲は物語から選ばれた9つの場面が描写され次の順で進んでいきます。(英語はスコア上の場面のタイトル。日本語は私の勝手訳)


  1. June 29 1863 - The Summit of Snaefells (1863年6月29日 - スネッフェル山の山頂)

  2. Descent (降下)

  3. July 1 - The Wonders of the Terrestrial Depths (7月1日 - 驚異の地底)

  4. July 19 - The Day of rest (7月19日 - 休息の日)

  5. August 7 - Lost in the labyrinth (8月7日 - 迷宮での遭難)

  6. August 8 - The Wispering Gallery (8月8日 - ささやきの回廊)

  7. Rescue from the abyss (深淵からの救出)

  8. August 27 - Battle of the Antediluvian Creatures and Ascent (8月27日 - 古代生物達の戦いと上昇)

  9. September 9 - Homecoming (9月9日 - 帰郷)



実は「6. August 8 - The Wispering Gallery (8月8日 - ささやきの回廊)」の場面は4小節の長さしかないのですが、ビブラフォンとフリューゲル・テナー・バリトンのppをバックに、残りの演奏者が物語通りに「De profundis clamavi ad te, Domine」と本当にささやくように指示されています。声もれっきとした楽器ですね:)

ちなみに「De profundis clamavi ad te, Domine」とはこちらによると「深い淵からあなたに呼びかける、主よ、と。」という意味です。

原作を読んでから聴くと、「3. July 1 - The Wonders of the Terrestrial Depths (7月1日 - 驚異の地底)」での明るいけれどどこか"電気的な"不気味さや、「5. August 7 - Lost in the labyrinth (8月7日 - 迷宮での遭難)」での英雄(の甥)アクセル君の精神力や不安、絶望などの心理(ここのメロディーと音、大好き!)が非常によく表現されていますことが分かります。「8. August 27 - Battle of the Antediluvian Creatures and Ascent (8月27日 - 古代生物達の戦いと上昇)」なんかそのまんま;)

このグレイアムの「Journey to the centre of the earth 」、原作を読み終えた今益々好きになっています。そしてなにより原作小説が面白い。本嫌いな僕には珍しく、入り込んで一気に読めました:) (子供向け小説という話もあるせいかもしれませんが....でも正直、子供向けとは思えない情報量・知識量です)

「Journey to the centre of the earth 」にはもうグレイアム本人の手による吹奏楽版があり、大阪市音楽団の演奏によるCDもリリースされているので、近いうちに購入して聞き比べてみようと思ってます(今日近所のHMVやTowerに行ったけど売ってなかった....残念)。こちらも楽しみ。