15 October 2006

[Sparke] ダンスとアレルヤ(Dances and Alleluias)

最近激しく聴いているのはスパークの今年の新作「ダンスとアレルヤ(Dances and Alleluias)」です。この曲は2006年7月1日にマンチェスターで初めて開催されたイングリッシュ・ナショナル・ブラスバンド選手権の課題曲として委嘱されたもので、第1回の同選手権の課題曲という栄えある曲なのです。

スパークの"最高傑作"、"集大成"、とまで言われている「宇宙の音楽(Music of the Spheres)」の後の大曲なので、この「ダンスとアレルヤ」はいかがなものか?と思っていたのですがそれは間違いも間違い、大間違いでした。

正直、終曲間近の中低音の豊かなコラール(?)が静かになった途端に歌い始めるソロ・コルネットの独奏(最後のアレルヤ)からフィナーレに至る部分は思わず目を瞑りたくなり泣けてきます。そのソロ・コルネット、吹いていてさぞかし気分が良いことでしょう。作曲者は特定の宗教とは無関係と言っているものの、どこか神聖で穏やかな気分に覆われつつ(スパークらしからず!?)シンプルでありながら荘厳に曲が終わっていくのです。

また選手権の課題曲ということもあってか、各パート毎にスパークらしいメロディアスかつテクニックを要求されるソロや掛け合いがあったり(中盤のユーフォのソロもまたいい!!)、更に"ダンス"のテンポの速い部分では、これぞスパーク!!と言えるような胸が躍りだすような興奮を覚えるリズムやメロディ満載でゾクゾクします。(宇宙の音楽や水星かな?と思えるようなパートもあったりして。)

「宇宙の音楽」のような派手さは無いものの、スパークらしさを残しながら新境地を開いた感動の大曲、名曲と言えるでしょう。

ところで、この「ダンスとアレルヤ(Dances and Alleluias)」、まだ音源(CDなど)が出ていません。幸運にも、現在グラスゴーで活躍中のToshiさんが所属していたバンドが演奏した際の (ワールドプレミア!?)録音をとあるルートで頂くことができたので聴くことができました。そのバンドも選手権に出たバンドなので演奏はさすがのレベルです(当然ながら録音は選手権中のものではありません)。どうもありがとうございます、Toshiさん。

そして早く選手権の正式なライブ録音のCDがリリースされて、多くの人に「ダンスとアレルヤ(Dances and Alleluias)」を聴いてもらいたいです。

「ダンスとアレルヤ(Dances and Alleluias)」、本当にいい曲です。